わくわく計算ライフ

ドムプラをキメつづけるブログになりつつある。

お金配りを計算する

このコロナ禍中でネットを騒がせている人といえば。
お金配りおじさんことスタートトゥデイの前澤友作さんデスネ。

twitter.com

コロナが収まるまで(いつまでか分らん…)毎日お金を配るという半端ない行為を続けております。
今回は、数字の面からこのお金配りについて簡単に考えていこうかなと思います。

1. 毎日100万円配るにはどれだけ働けばいい?

毎日100万円配るってどういうことなのよ?ってのを改めて計算したいと思います。
とりあえず1年365日配りましょう。すると
$100 \times 365 = 36,500$(万円)、3憶6,500万円はかかります。
普通の給与所得で計算しても仕方ないですが、我々にあてはめて考えるために、あえて給与所得で計算しましょう。
国税庁の所得税率のページを参照すると、課税所得4,000万円以上で最大税率45%に到達します。
また、住民税も10%かかります。計算が面倒なので、各種控除額は無視して、$100 - (45 + 10) = 45$(%)が手取りとして残るとしてざっくり計算すると
$3.65 / 0.45 \fallingdotseq 8.1111$(億円)、少なくとも年収8億1,111万円以上は無いと1年間は配れない!!
年収8億over(まぁ実際は事業なので給与所得じゃなんですが)。実際には配る以外にもコスト掛かってるはずなので、倍以上は余裕であるでしょう。
すると16億以上!?月収換算で1億を超えてしまう…。

仮にプロ野球でトップの年俸の方でも6億台とかなので、1年お金配りはできないってことになります。なんてこったい。

確実に言えることは、労働者としてはこの領域に到達するのは不可能ってことですかね。
なので、この領域に達したい場合は事業を興すことを検討する必要があるってことですね。学びがある。

2. どのくらい当たるのか?

2020年10月上旬時点で前澤さんのフォロワーは1060万人ほどです。が、最近のお金配りツイート(フォロー&リツイートで対象)を見てみると、大体8万人前後がリツイートしている感じですね。
現在毎日配っているので、仮に

  • これからずっと毎日配り続ける
  • 1日10人に配る
  • 参加者は80,000人固定
  • 1度もらった人にはあげない
  • 全員配るまでやる

というルールで配ったとして計算してみましょう。全員に一通り配り終わるのが$80,000 / 10 = 8,000$ 日、365日で割ると
$ 8,000 / 365 \fallingdotseq 21.9$ 年かかることになります。
このルールでもらった人の平均を計算する最初にもらった10人は0日待ちで、最後にもらった10人は7,999日待ちと10人毎の等差数列になります。
スケールを小さくして100人の参加者に毎日10人配って、10日で配り終えた場合のグラフを置いておきます。

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等差数列はキレイな直角三角形になっているので、合計は3角形の面積の要領で、 底辺 = 10(回), 高さ=9(日)と置いて

$ 10 \times 9 \times \frac{1}{2} = 45 $

が全当選者グループの待った日数の合計になります。単位で言うと(回日)という変な単位になります。
各回の待ち日数の平均は、 $45 / 10 = 4.5$(日)となります。
単位に注目すると $(回日) / (回) = (日)$と当たり前ですが次元もぴったり。
ちなみに身も蓋もない話ですが、このような0から始まる等差数列になってい他場合は、最後の値の半分が平均値になります。
なので$9 / 2 = 4.5$でも計算できます。
この式を最初の8,000日で配り終わるケースに当てはめれば、$7,999 / 2 = 3999.5$(日)平均で待つことになります。
上で、$ 8,000(日) \fallingdotseq 21.9(年)$ と計算ずみなので、これからざっくり平均で11年ぐらいたったらもらえるかも、って言えると思います。

実際はランダムで配るし、8万人固定でもないのでこれより当たる確率は低くて、11年よりは全然長くなるでしょう。
どおりで、周りで当たった!っていう人をなかなか見ないはずです!

また一回のお金配りの参加の期待値は約$1,000,000(円) / 80,000(人) = 12.5$(円)なので、すでにフォローをしておいて、ツイートを確認して5秒でリツイートできるなら。 1時間は3,600秒なので、 $12.5(円) \times 3600 / 5 = 9,000$(円) で、永遠に続くのであれば時給9,000円のバイトみたいなものなので案外割がいいのかもしれませんね。
でも、1分かけてコメントまで書いてしまうと12倍の時間をかけることになるので、時給も1/12の750円になります。
時給がすべてではないですけど、ちょっと面白いかな?と思いますね。
「そんなことやってんだー」って煽られたら「俺は5秒しかかけてないから、実質時給9,000円。お前の時給は9,000円より高いのか?」って煽り返せますね。

3.ツイートへのメンション(リプライ, 返信)は見てもらえるのか

前澤さんアカウントは(本人がしてるかどうかはわかりませんが)、毎日お金配りツイートをしています。
最近の物をいくつかピックアップしてみてみると、大体3,000件前後の返信がついています。
内容を見ると

  • 応援系
  • 特に意味のないつぶやき
  • 意識高い系ポエム
  • 全然当たんないよー的な不満
  • 不幸だから俺様に配るべき的な内容
  • 配り方/事業の仕方に要望を出すもの

辺りがある感じですね。後半に関しては文章内容的には「読んでもらいたい文章」であるわけですが、果たして読まれるのか?というところをざっくり計算してみたいと思います。

3.1. 1日の時間を計算する

1日のうち使えそうな時間を計算します。
1日は24時間な訳ですが、例によってお金配りに費やせる時間を多めに残るように時間の使い方をざっくり概算すると

項目 時間(h) 備考
全体 24 人類に等しく与えられる
睡眠 8 健康等を考えると準備も含めてこのくらいは採っているのでは
食事など 3 余裕ある豊かな食事をしたとして。休憩なども含む
体調管理 1 一定レベル以上の富裕層はジム通いなど含めまずやっている
勉強 1 稼いでるひとは何らかの形で毎日勉強しています
趣味 1 趣味を楽しみたい
残り 10 24時間から上記時間を差っ引いたもの

手がけている事業の数が、人に任せているものも含め10じゃ利かないと思うので、お金配りに使えそうな時間は実際は1/10の1時間より少ないとは思うんですが。
ここは一端多めに積んで10時間の残り時間のうち半分の5時間が使えると仮定します。

よって、この5時間を秒換算すると1時間=60分、1分=60秒なので $5 \times 60 \times 60 = 18,000$(秒)が使えることになります。

3.2. 1件の返信に対して何秒使える?

先ほどざっくり3,000件の返信があるとしたので、1件辺りにかけられる時間は6秒ということに。
今回の見積もりは、1日の余った時間のうちの約半分を返信を読むためだけに使ったらどうなるか、というかなりあり得ない仮定で計算しているので、実際には1件辺り1秒もかけられない計算になるでしょう。
仮に50文字程度のツイートがあったとして、1秒であなたは読んで意味を理解できますか?と聞かれたら、大抵の人は「そんなことは人間には不可能」と答えるでしょう。

3.3. 結論

1件1秒もかけられなそうという話であれば、ほぼ読まれることは無さそうですね。
仮に自分が読む側になったときを考えると。

  • 長くてごちゃごちゃしてそうなのはパス
  • 自分が欲しい情報のキーワードに引っかかるものは読む
  • wとか絵文字多用とかは内容が薄そうなのでスルー
  • 命令口調、批判的な文章はまずスルー

多分多量の文章を投げつけられたらこんな感じになると思うんですよね。
「読み手都合」で読む文章を選ぶかたちになると思います。
身の上話的な「書き手都合」の文章は、課題が自分の注目トピックに合わないと読まれる確率は低いと思います。 人に向けた文章は読み手を考えて書けというのは基本ですね。

4. 毎回お金をもらう方法

お金配りで毎回お金をもらう方法って実はあるんですね。
それは、$お金配りのスタッフとして働くこと$です(当選してないじゃん!ってツッコミはあるけど)。
TwitterとかLineの抽選システムを作ったり、振込用の手続きをしたりとかのお手伝い、労働の対価ですね。
結局のところ、より確実性を求めると労働するか、事業を行うかという資本主義社会でのまっとうな手段に落ち着きますね。

5. まとめ

今回の記事をまとめると

  • お金配り抽選は簡単な概算でもなかなか当たらない!
  • 返信してもまず読んでもらえないと思う!
  • なんでもやったら仕事が生まれる
  • 気楽にRTして、期待しすぎず待ちましょう

てな感じですね。自分はお金をもらうためにはどうすればいいのかというのを考え直すいいきっかけになりました。