わくわく計算ライフ

ドムプラをキメつづけるブログになりつつある。

iDeCoで始めるスマホ代(実質)0円生活

以前格安SIMに変えて生活費圧縮しようぜ!というお話をしました

calc-life.hatenablog.com

今回はこれに加えiDeCoを活用することで、スマホの通信費を実質0円にしてしまおうじゃないのという具体的な計算をしてみようと思います。
結論から言うとiDeCoで毎月10,000円を積み立てれば基本OKです。

1. 想定スマホ

今回はエントリークラス帯をイメージします。

mobile.line.me

具体的にはLINEモバイルの通話SIMの3GBプランぐらいのものを想定します。
身内ではLINE通話で話し、ネットも地図と乗り換えとテキストサイトぐらいならこれぐらいあれば十分です。
こちら月額1,480円なので、キリのいいところでざっくり1,500円をどこかから生み出すことができればスマホの通信費が実質0円になるという理解で本記事よんでいただければOKです。

ミドルクラス(楽天UNLIMITなど)の場合は、大体3,000円になるので今回の話を大体2倍にして考えていただけばよろしいかと。
また、利用者は一般のサラリーマンを想定しています(個人事業主の方が多分簡単です)。

2. iDeCoで1,500円/月を作る

今回、iDeCoで資産の積み立てを行うことで月1,500円相当の節約をしようと思います。
順を追って説明しましょう。

2.1. iDeCoってなんなん?

「井出子?! 誰よその女!」と思われる方もいるかもしれないので、iDeCoの紹介をします。

www.ideco-koushiki.jp

困ったときの公式貼り付け。
iDeCoは国が用意した老後資金形成向けの個人年金のしくみです。
毎月5,000円以上の定額を積み立て金融資産を購入することができ、以下のメリットがあります。

  1. 積立金額の100%が所得税、住民税の控除対象になる
  2. 購入できる金融商品金融庁の基準を潜り抜けているのでまとも
  3. 資産運用で発生した利益に対して非課税
  4. 受け取り時も税金をとられないことが多い

今回は1のメリットを利用することでお金を生み出します。

2.2. 所得税・住民税の控除って?

所得税と住民税の計算をするときにiDeCoの積立金額 x 100%分だけ所得が少ないものとして税金を計算します。
もっとぶっちゃけると
(iDeCoの積立金額) x (税率)
分だけ、所得税と住民税が返ってきます。

2.3. ハァ?税率とか知らんし?

雑に説明しよう。一般に給与所得に対しては、

が課税されます。実際には2011年の東日本大震災の復興のための復興特別税が加算されているのでほんのもう少しだけ取られます。
なので、基本普通に給与所得がある人は住民税と所得税を合わせて $10 + 5 = 15$ (%)以上はお賃金(の一部)に対して税金が取られるってことです。

つまり、ここでiDeCoで毎月10,000円積み立てをすると

$10,000(円) \times 15(\%) = 1,500(円)$

浮いてしまうので、浮いた分で格安SIM代が払えてしまうので実質タダさ!って寸法です。
もともと「老後のために毎月10,000円絶対使わないで貯金するんじゃよ・・・」って人にとっては、それを普通の預金などからiDeCoに変えるだけで15%分浮いてしまうわけです。
ちなみに、所得税は年収500万円付近から10%になります。
令和元年の平均年収が426万円程度と言われ、中央値はそれより低い350万円以下とかそのあたりなので、多くの人が最低の所得税率である5%になっています。

ちなみにiDeCoの還付分は12月に年末調整して、翌年の1月の給与で返ってくるところが多いので、実際には毎月もらえるのではなくお年玉的にガバっと戻ってきます。

2.4. 投資とか元本割れあるでしょ?

出たよ、ノーリスクじゃないと絶対やらないマンめ

ゴホン…つい本音が…。 15年以上の長期投資ではまともな商品(優良な全世界株式のインデックスファンドなど)を選んで投資ればトータルで元本割れすることは、統計上はほぼ無いです。
とは言え100%保証は出来ないのも事実。どうしても元本割れが嫌な人は仕方がないので定期預金を購入してください
iDeCoで買える金融商品の中には、投資信託や債券のほかに定期預金も含まれます。
iDeCoの運用益は先ほども言った通り非課税なので、利息にかかる税金も免除されます。
金融商品の運用益に対しては約20%の課税がされるので、単純に普通の銀行預金より1.25倍利息が付くと思っていただいて結構です。

リスクが怖い方はこのように定期預金を購入することで、元本割れのリスクを回避しながら上記の控除を得ることができます。
そして20年後に投資信託を買い続けて1.4倍ぐらいに資産を増やした人を指をくわえて見守っているが良い。

NO MUSIC, NO LIFE

NO RISK, NO RETURN

です。今の銀行金利なんか1.25倍になったところでたかが知れとる。

2.5. iDeCoの上限

iDeCoの月の積立額には上限があり、

  • サラリーマンは12,000円/月(例外アリ)
  • 個人事業主などは68,000円/月

となっています。個人事業主不安定だけどその分こういう厚遇があるんですねー。
(ほかにも小規模企業共済とかもありますね。)

3. こんな人は向いてない

iDeCoを活用するとかなり低リスクで、スマホ代を0円にすることができるのは説明したとおりですが、iDeCoも万能ではないので向いていない人がいます。
それについて説明をします。

3.1. 所得が無い人

iDeCoは雑に言うと、iDeCoという貯金箱にお金を入れると、入れた分だけ所得にかかる税金を安くするよ!(わぁ貯金しただけなのにお金くれるのー?)って制度なのですが。
そもそも、所得が無い人は所得税や住民税を払っていないわけで、安くなる税金自体がないということです。
税金の計算は年単位で行われるので、ある月は収入0円でも問題ないですが、年間を通してはそれなりに収入がないとダメです。

3.2. 使う可能性のある資金を確保できていない人

iDeCoは原則60歳までは引き出すことができません(死亡時は別)。
なので、何かあったとき用の資金がある程度ない状態で、iDeCoに全振りするとなんかあったときに詰みます。
積み立てるにしても、資金が少ないうちは
$(いざとなったら崩すつもりの積立) : (iDeCo) = 2:1$
ぐらいにしておくといいです。攻めても $1:1$ ぐらいで。
そもそも今まで「月の貯金が0でーす!」みたいな人がiDeCoからスタートするのはオススメできません。 十分な資金が積み立てられていて、今後の積立を100%iDeCoにしても問題ない人は100%iDeCoにしてもOKです。

3.3. ものぐさの極みの人

iDeCoの還元を受けるには、年末調整の付近で送られてくる今年の積立額の葉書を務めている会社の年末調整時に出す(or 自分で確定申告する)必要があります。
それすらしたくねー!っていう超ものぐさな人は還元を受けられないので意味がないです。葉書無くしちゃう人もダメ。

3.4. できるだけ多くの税金を払いたい人

「稼ぎがなかなか上がらないけど、できるだけ税金を払って国に貢献したい!」という人は、iDeCoをやってしまうと国に治める税金が減ってしまうのでオススメできません。
というか多く税金を払いたい人は自分の稼ぎを増やしたり、ビジネスを立ち上げる方が健全なのでできればそっちで。

3.5. チキンハートマン

「毎月10,000円拘束されて、何かあったらどうしよう?」
などと思う方はメンタルを悪化させて、還元される金額以上のマイナスがあると思われますのでオススメしません。
心の平穏はプライスレスです。
ただ、勇気をもってリスクを取り、リターンを得れば状況が改善してメンタルも改善する可能性があることは考えておいてください。
意欲のある人は日々良くなろうと努力をしているわけなので、それから見れば現状維持は緩やかな後退です。

4. まとめ

  • iDeCoを使うと比較的低リスクで月にして1,500~3,450円ぐらい浮かせられるぞ
  • 浮いた分で格安SIMのエントリー~ミドルぐらいまでは払えるぞ
  • 60歳まで資金ロックされるのでそこには注意