ネットで良く見る7不思議(7じゃないかもしれん)の一つに
「クレジットカードだと使い過ぎて怖いから、現金派」
というのがあるんですが、なぜにこういう人類が生まれてしまうのか。
そして、それを逆手にとって「そういう人たちをカモるにはどうしたらいいか」について今日は考えてみたいと思います。
1. クレジットカードのお金の流れ
「馬鹿にすんな」と言われそうですが、前提をはっきりさせておくために一旦整理しておきましょう。
- クレジットカードに割り当てられた金額上限までの買い物が可能
- 利用金額は月単位で集計
- 集計された利用金額を月次で設定した口座から引き落とし
また、利用については今回は「一括払い」を前提とします。
分割払い前提だと利息(手数料)が掛かって、現金払いより明確にデメリットがありますからね。
そのデメリットがない1活払いに限定してもなお「怖い」とおっしゃる方々が少なからず存在しているので、その謎について迫りたいというが今回の趣旨です。
2. サンプル利用ケース
簡単のため、以下の様な利用ケースを挙げ、クレジットカード使えるマンと使えないマンの考え方の差について説明したいと思います。
<設定>
- ある月の収入が20万円とする
- その20万円はカード引き落とし用の口座に入金されている
- 5万円の服を買う
2.1. 使えてる人の考え方
クレジットカードをちゃんと使えている人の考え方は次のような感じです
5万円の商品を購入したので で使える金額は残り15万円。
すなわち赤字にならないようにするためには、今月は後15万円しか使えない。
実際に引き落とされる前であっても、使用した時点で金額を引いて考えます。
口座の残金が20万円であっても、予算の残りは15万円なので15万円以下しか使わないと考えます。
よって、残り予算15万円をその後全部使ってしまったとしても、翌月のカード引き落とし分の現金は必ず残ります。
仮に現金で購入したとしてもこれは変わらず、「20万円持っていて、5万円の買い物をしたのだから支払い方法によらず残りは15万円」という考え方をしています。
シテイルヨネ??
2.2. 使えてない人の考え方
クレジットカードをちゃんと使えていない人の考え方は次のような感じです
5万円の商品を購入したので で予算は残り15万円。
銀行口座には20万円あるので、今月あと20万円使えるな、と考えます。
現金派なので現金以外で資産をカウントしてないので、手元にある現金はあるものととらえているようです。
当然ながら、「まだ20万円つかえる!」と思って15万円を超える出費をした時点で翌月支払いが足りなくなってアウトとなります。
もしくは、翌日の収入からその赤字分を補填して翌月使える金額が減ってしまうことになります。
赤字の仕切りがちゃんとできていなくて、お金がいくら必要か把握できていないのです。
彼らにとっては、実際にお金が口座から引かれる引き落とし日が「お金を使った日」という認識らしく、「既に使ったお金を後でまとめて払っているだけ」という感覚ではない様です。
先ほどの図では、支払いはカードを中継して商品から銀行口座まで一本につながっているイメージで書きましたが、クレジットカードを使えていない人からするとどうやら次の図の様なイメージの方が近いようなのです。
まじかー。とずっと思っていたんですが、「無計画にお金を使った自分が悪い」とは考えていなく「カード会社の請求のせいで家計が苦しい」と言っている方が多いのでおそらくこんな感じです。
そうじゃないよ!っていう方が教えてください。
俺から言わせてもらえば、その謎の精神的マネーロンダリングの方が怖いわ!って思ってます。
こういう思考の人は困ってるとき貸したお金を回収に行くと「なんで、お金がないのに取り立てにくるんだよ!人の心が無いのか!」とか言っちゃうタイプだよ...。
家計簿つけるにしても、カードで払ってもレシートは出ますし、ネットで買ったらちゃんとメールも来るので家計簿つけられるはずなので、家計簿がつけづらいというのは当てはまらないと思います。
3. クレジットカードが上手く使えない人をカモるには
先ほど、クレジットカードをうまく使えてない人は、
- 家計を全体でとらえられていない
- 決済方法の中間に代理人が介在するとその前後で意識が途切れる
という特徴があると思われることが分かったので、忌避されている支払いの目先を変えてやり、精神的負担を軽減してやれば、安心してカードを使ってくれるであろうことが予測されます。
「カード会社から大きい金額の請求がくるのが嫌!」と思われているので、ハメる側としては「月々の請求額を小さくしてあげる」のが有効です。
ただし「分割払い」を進めると「利息が掛かるんでしょ?」と警戒されるので、これを別の名前に言い換えます…
そろそろ、オチが見えてきましたね…
そうして爆誕した集金システムがコレ!
- 「分割払い」の名前を言い換える
→リボルビング払い、メルペイ後払い(定額制) - 「利息はありません!」
→「ご利用手数料がかかります」(実質同じやん)
はい。以上です。
ちなみに、リボ払いが膨らんでる方の観測傾向としては
- 全体を把握していないので残債は把握して居ない
→限度額に達するか、周りの人が気づいて指摘するまでそもそも気にしていない。 - 月々の支払額が小さくなったので楽と思っている
なので、はぁいい商売っすなって思ってます。
4. カードがちゃんと使えていない人の家計意識
おまけになりますが、カードの請求で比較的ひいひい言ってる人が、支出の内訳を挙げると以下の様な挙げ方をする人が結構います。
- 家賃
- 光熱費
- スマホ代
- 食費
- 趣味とかのお金
- カードの引き落とし
これ結構いるんですけど、支出にカードの引き落とし含めてる時点でアウトなんですわ。
カードの引き落としって、そもそも何かを購入したりサービスを利用しないと発生しないわけで、カードの引き落としを発生させた原因について完全に目を背けてるんですよね。
あまつさえ、「カードの引き落としが多いせいで、今月は苦しい。○○できない!」って怒る感じ。
そこで「先月、××を買ってしまったので、赤字補填の為に今月は厳しいわ...」ってならないんですよ。
原因を自覚していないので、当然改善ができないわけです。
5. まとめ
クレジットカードをちゃんと使えてない人の行動を観測した結果から得られた知見を自分なりに解釈してみました。
とはいえ、キャッシュレス&コロナで通販比率が増える現代、使えないよりは使える方がアドになることが多いので、おじから言えることは
引き落とし時じゃなくて使った時点で家計簿つけろ!
ってことですね。
そして、家計簿をつける最も簡単な手段が「クレジットカードで可能な限り支払って、家計簿アプリと連携」。
これが鉄板です。
でもクレカ嫌いの人って、この時点でクレカ無しで家計簿アプリ導入して、手入力とかして「全然楽にならないじゃん!」って怒ってくるので、もう放置でも良いかな...(諦め)。