コンボ練習をしながら、一度コンボを決めるということについて整理しようかなと。
1. コンボって何?
格闘ゲームにおけるコンボは利用者観点からは以下の様に定義できる
追加の入力操作によって、技のリスクリターンを向上させるテクニック
もうちょい具体的に分割しましょう。
見ていくとわかると思いますが、要素としては強い要素しかありません。
そのため、近年のゲームではコンボ補正値などによりリターン量を抑える処置がされているのが殆どです。
まぁ、抑える必要のあるほどのものだからやらない手はないよね!ってこと。
1.1. リターンの向上
リターンの向上について以下に挙げる
1.1.1. ダメージの増加
コンボで追加で技を当てた分だけダメージが増加する。
同じチャンスで与えるダメージが大きくなるのはそれだけでアドバンテージ。
1.1.2. リソース獲得量の増加
だいたいのゲームは技を当てる毎に、ダメージ以外にもパワーゲージ等の試合を有利にするリソースを獲得できる。
技を出すたびにリソースを使用するようなゲームでは収支に注意する必要はあるが大抵は有利になる。
1.1.3. 技の発生速度の向上
当てたときの効果が強い必殺技の発生が遅いケースでも、発生の早い技からつながるような場合は、発生の早い技からのコンボにすることで疑似的に発生を速くすることができる。
こうすることで、例えば発生が早いがダウンの取れない技から、発生が遅いがダウンがとれる技につなぐことで、発生が早くてダウンも取れる技が作り出せる。
1.2. リスクの低減
リターンの向上について以下に挙げる
1.2.1. 隙の低減
コンボの最後の技を隙の少ない技で〆れば、ガードされても反撃を受けなくなる。
場合によっては単体で使った場合はガードされると反撃を受けるが、必殺技につなぐことでガードされても反撃されなくなるケースも多く、こうなるとコンボつなぎ得である。
1.2.2. 確認時間の確保
先ほどの例とは逆に前半が隙の少ない技で構成されている場合は、相手に初撃が当たっているかどうかを確認してから〆の技を出すかどうかを判断できる。
これにより、当たればリターンが大きいがが外すと隙が大きい技をリスクを抑えて運用することができる。
いわゆるヒット確認である。
1.2.3. 攻撃されない時間の獲得
基本的には、相手にコンボを当てている時間はこちらは相手の攻撃を食らうことは無い。
気絶値やガードクラッシュ値のように時間経過でリスクが低減する要素を持つゲームは多く、コンボを決めている間はこれらの値を一方的に減らすことができる。
2. コンボが決まるプロセス
本題です。
コンボがちゃんと決まるには以下の3プロセスを踏む必要があります。
2.1. 始動技を当てる
まずは初段が当たらないと始まらない。
- 相手の隙の大きい技を見逃さないようにする
- ガードの難しい技(中,下段や投げ)を始動にする
- 判定の強い技にあらかじめ仕込む
などの対応が良く取られます。
2.2. 適切なコンボ選択をする
ゲームにもよりますが、相手との関係や画面上での位置で適切なコンボが変化します。
コンボ選択時に考慮しなければならない要素をいくつか挙げます。
結構多いです。
- 相手との距離
- 相手が地上にいるか空中にいるか
- カウンターヒットの有無
- ゲージやその他のリソースの残量
ここでは、難易度は入れませんでしたが、基本的に自分ができると思っているモノの中から選択することになります。
できないモノを練習以外で無理にしてもチャンスがピンチに変わるだけなので。
2.3. 正確にコンボを入力する
選択したコンボをきっちり入力すること。
だいたい実戦だと焦る。
3. コンボプロセスから考える練習法
前述のコンボプロセスと練習方法の適正の対応表は以下の様な感じになります。
プロセス | 対人戦 | CPU戦 | トレモ | 難易度 |
---|---|---|---|---|
始動を当てる | 〇 | △ | △ | 難しい。読み合いの割合が多い。 |
適切なコンボ選択 | △ | 〇 | × | 中難度。読み合いの割合は少ない。 |
正確なコンボ入力 | △ | △ | 〇 | 比較的簡単。レシピによる。読み合いはほぼ無い。 |
3.1. 対人戦で練習することの問題点
「最終的には対人戦で勝つことが目的なので対人戦で練習しないと意味がない」というのは最終的には頷けるんですが、出来ないところから到達するためのプロセスとしては余りよくないなと思っています。
なぜなら、対人戦は無茶苦茶負荷が高い。
相手によって、キャラや戦法や練度もバラバラ、その中での相手への対応に脳みそのリソースを割きながらコンボをやるというのは難しいです。
ながら運転が禁止される理由と同じです。
バッティング練習で素振りやトスバッティングを抜いていきなり投げれるピッチャーと練習始めるようなもんです。
あとですね、実は対人戦って確定反撃の練習が結構しづらいんです。
人間、学習してるんで隙のある技そんなに振ってこないんですよ。
よっておのずと回数が少なくなるので、確定反撃の練習には余り向いていないなと思っています。
もちろん、CPUが出さないで人間しか振ってこないような技は対人戦で練習するしかないので、スパーとかで相手に多めに使ってもらうように頼むとかしかないですかね。
コミュ障だとキツイ!
3.2. トレモは調べものと基礎練習
コンボ練習におけるトレモは、基礎練習ですね。
同じシチュエーションで同じ相手に同じコンボを延々とやってなじませる。
1P, 2Pの両方でやるのも重要です。
あと、どういうコンボがリターンが大きいのか、難易度的にすぐに実践導入できそうかとかを調べます。
いきなり最高のコンボができなくても良いんです。
ある程度できるようになったら対戦して、それでも足りなくなってきたらより強い難しいコンボを覚えればいいだけです。
3.3. メインはCPU戦
最近やってる感じで、一番効くと思ったのがCPU戦。
まず、負けなくなるまでやることで最低限の攻撃と防御が身につきます。
そのうえで、より強力なコンボを適切に使うように練習することで、実力がかなり伸びます。
この状態になると、対人戦での結果の振り返りにおいて自分の単純なミスや練度の低さではなく、相手との関係や読み合いの部分が要素として濃くなってくるので試合から得られる経験値が大きくなります。
とくに、CPU戦は相手が動くので場所ごとに最適なコンボを決める練習にはもってこいです。
この、コンボを選ぶというだけの動作ですがこれが案外負荷が高い。
ここで、入力するコンボの心の準備ができてなくて入力が正確にできなくなって失敗というケースが多いです。
このコンボ選択は動かないトレモでは絶対に習得できないし、対人戦では負荷が大きすぎて選択が正確にしづらいです。
弱いCPUにすら決められないコンボが対人で決められるはずもないのです。
4. まとめ
コンボプロセスを分割して、練習法を考えてみました。結論としては
- まずはトレモでちょこっと練習
- CPU戦で9割ぐらいできるようになるまでガッツリ練習
- 自信がついたら対人戦
みたいなのが良いです。
対人戦で「もっとこういう場面でもコンボに行けるようにしたい」と思ったらそれをもって、またトレモから始めましょう。