「美味しんぼ」の有名エピソードである、
いいかい学生さん、 トンカツをな、 トンカツをいつでも 食えるくらいになりなよ。
これ、どのぐらいなんかね?と思ったので計算することにしました。
1. 目標の具体化
庶民なのでトンカツ=ちょっといい食事ということにします。
考えもなしに頑張るのは無駄に疲弊したり、余力失う可能性があるので、まずは具体的に試算といきましょう。
1.1. 対象となるトンカツの価格
先述のエピソードでは高級店という感じではないので、普通の定食屋を中心に価格を確認しました。
2021年11月現在で、チェーン店でいくつか抜粋します。
No | 参考店舗 | メニュー | 価格(税込み) |
---|---|---|---|
1 | 新宿さぼてん | 熟成三元麦豚ロースかつ御膳 | 1350 |
2 | かつや | ロースかつ定食 | 759 |
3 | OKストア | ロースかつ重 | 329 |
さぼてんはリーズナブルながらもちゃんとしたトンカツ専門店ですが、ご時世で定食1500円切ってるのは頑張りを感じる。
次に、庶民と言えばかつや。大分安いですね。店舗内の座席の集積度とかで下げているんでしょう。
最後は、スーパーで弁当買ったらどうなの?ということで都内で安いと評判のOKストアのロースかつ重をピックアップ。
3の選択肢を選ぶとほぼ何もせんでも良いっぽい…?ってなったのでここではある程度良い飯ということでさぼてんをターゲットに計算していこうと思います。
ソウシナイトハナシオワッチャウシネ。
ということで、一食1,350円をどうやって捻出するかを考えていきます。
1.2. 「いつでも」って?
365日3食トンカツはヤバいので、ここは週1食ぐらいに控えておきましょう。
いつでもトンカツを食えるようになりなよって言っときながらも、実際に3食毎日食いに来たらドン引き確実。そんなもんです。
栄養バランス悪くて医療費増えるのもアレですし…あくまで健康的に食べられる範囲ということで。
2. リソースの把握
学生さんに向けて話しているということで、20代の食費の平均を参照します。
低所得域の話するときに「金持ちが平均を引き上げるので中央値を使え!」って怒られることはありますが、億万長者のうち20代が占める割合は低いので全国民対象の場合よりは影響少ないのでは?ということで平均値でやっていきます。
ざっくりネットで調べた感じ20代の平均食費が45,000円/月(外食込み)とのこと。
30日で割ると平均1,500円/日、1日3食換算で500円/食 という計算になりますね。
20代の時には自炊そこそこしながら地方で生きてた身からすると、案外みんな金かけてるのねって感想。
そしてOKのロースかつ重(329円)で満足できる人はトンカツを食うことで食費が節約になるというバグが発生している。
30,000円/月で計算した場合でも1食平均333円なので、やはりバグでは???
トンカツをキメる行為は通常の食事の代替なので、平均的な1食の食費に対するプラスアルファ分をどこから持ってくるのかというのが今回の争点です。
3. 実現方法
実現方法はいくつかありますので、提案します。
時間のスケール別に考えてみたので、自分に合う方法を模索していきましょう。
3.1. 週ベースで考える
1週間単位で考えると。
週7日 x 3食 = 21食中の1食をトンカツに置換する場合、
トンカツの置換コスト を残りの20食で割ると、 削れば良いということになります。
これぐらいだと、以下の様な方法で実現可能でしょう。
3.1.1. 自炊する
そこそこの回数をこなす必要はありますが自炊すると平均で-50円/食は結構いけます。
米を炊くだけでも結構違いが出るもんです。
総務省の小売物価統計調査によると、米200g分の価格は43円程度で、水道光熱費考えるとざっくり50円と見積れます。
たとえば、吉野家のテイクアウトで牛丼と牛皿の値段の差は100円です。
牛丼並盛のご飯は250gなので、小食で200gでもいいやって人は米を炊くことで 店舗で牛丼を食べるより 店浮きます。
店と同じ250g欲しいという人はご飯代を1.25倍して 浮く計算。
250gにしても364.5円なので、設定のアベレージに対して135.5円浮いています。
なので、先ほどの設定平均ノルマに対してこれだけで3回分抑えられます。
このように手抜き外食 [テイクアウト] x [飯は炊く] のコンボで費用を抑えられます。
自炊継続のコツは完璧を求めないことと、作ったものは小分けに冷凍して、一度で食わないようにすること。
あとは、ランチでおにぎり3つ位なら200~250円程度で作れるので、これだけでも平均から250円浮きます。
まとめて作って冷凍しておくのでもイケます。
3.1.2. 食事を減らす
ギャグっぽいですが、週1ぐらいで断食した方が体調良くなるって人もいるので結構真面目です。
週で2食抜けばクリアです。
現代日本は気を抜くと喰い過ぎになるので、多少食事量を減らすのは全然アリです。
食費削減と医療費削減の効果があります。
3.2. 月ベースで考える
週1つまり月4.5回ほどトンカツ置換すると が必要になります。
3.2.1. 昇給を狙う
手取りで3,825円上げるとすると、税引き前で5,000円程度昇給(=年収+6万円)すれば実現可能ということです。
資格取得で+5,000円/月程度してくれる会社なら資格取得もアリでしょう。
いつでもトンカツを食えるようになるとはまさにこのことでは?
しかし、初任給から年収+6万円程度で満足するのはちょっと志低い気もする。
3.2.2. 通信費の見直し
総務省の通信利用動向調査(世帯編)によれば、スマートフォンの大手のプランを契約している人と格安系を契約している人の間で月の費用が3,000円程離れている。
よって、大手キャリアで6,000円~7,000円程度の金額で契約している人は、通信品質が許容できるならば3,000円程度の格安業者に乗りけることで、週1トンカツ置換の実現に限りなく近づく。
後は米を炊くぐらいで良いのではないのだろうか。
3.3. 年ベースで考える
1年52週。つまり、年間52トンカツ置換に必要な費用は
これを1年で節約するか、獲得する方法について考える。
3.3.1. 金融資産から資産所得を得る
一般的に全世界株インデックス投資信託等の中長期で安定してリターンが出る商品の平均リターンは5%/年程度。
税金を20%引かれて4%程度が残る。
ここから逆算するとざっくりで110万円程度の金融資産があれば、週1トンカツ置換が可能となる見積となる。
まぁもちろん元本保証ではないのがアレですが…。
1生週1トンカツ置換のお値段は818トンカツ(約16年分)…置換で考えると1300トンカツ置換(約25年分)。
ん、冷静に考えると年率4%の利回りで1年で必要な金を得ようとしたらそりゃ金額が何であれ年分になるよな。
無駄な計算をした。
株主優待券とかはどうか調べてみましたが、配当+優待券の利回りが4%を超えるところは殆どなく(あんまり利回り高いところは、経営が怪しくて株価が下がっている場合が多いので手を出しづらい)、今回は候補から外れました。
利回り高いところ、貴金属とか旅行券とか比較的リッチマンが使うならお得みたいなところばかりだったので…。
4. 結論
週1トンカツ程度の幸せなら、自炊と通信費見直しが一番楽そうな感じ。
できれば頑張ってお給料上げたいですね。
あとは、週1トンカツのうち月1回をOKのロースかつ重で我慢すると月に必要な金額が1,000円程下がるのでそれも手ではないかなと思いました。